カメラに対する恐怖症は大きく分けて3つのタイプに分類され、それぞれ根本となる原因が違う事で知られています。

 

原因を特定せずに治療を行うと重症化したり、他の恐怖症を併発する恐れがあり対処法を間違えると危険だと指摘されています。

 

このページではカメラ恐怖症の原因や症状、克服法や注意点についてまとめました。

 

 

カメラ恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★★☆☆

克服可能度 :★★★★☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

特にスマホは爆発的に普及する現代では日常でカメラを完全に避けるのは難しく、注意が必要だと言えるでしょう。

 

一方で原因にもよりますが適切な治療を行う事で克服できる例が多く、完全克服でなくても大きな軽減を見込む事ができるようです。

 

悩む人の多さは比較的少なく、治療にあたっては家族や周囲の理解を得ることが先決となります。

 

 

カメラ恐怖症の原因と症状

 

前述の通り、カメラ恐怖症の原因は大きく3つに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

タイプA:過去のトラウマ体験が原因となったケース

過去にカメラで追いかけられたり、意図せず撮影されたというトラウマ体験が原因となるケースで、全体の20%ほどを占めるとされています。

 

この場合はカメラ本体はもちろん、フラッシュやシャッター音にも非常に敏感になり、極端な回避行動を取るようになります。

 

タイプB:文化依存症候群が関連するケース

このタイプは恥を嫌うという日本独自の文化依存症候群が引き金となる事が分かっています。すなわち対人恐怖症醜形恐怖症が深くかかわっており、カメラに映った自分が他人からどう見えるかが気になる事が原因で症状を表します。

 

重症時にはMRIや防犯カメラに映る事を異様に避ける事もあり、引きこもりの原因になる事が問題視されています。

 

タイプC:不安障害がそもそもの原因となっている

この場合は特に閉所恐怖症睡眠恐怖症広場恐怖症等を合併している時に診断される傾向にあり、非常に危険度は高いとされています。

 

このケースではカメラが実際にあるかないかは関係ない事がほとんどで、カメラが隠されているかもしれないと思い込んだり、小型カメラが仕込まれているかも知れないと思う事で症状が出ます。

 

 

カメラ恐怖症の症状

タイプAとタイプBの場合の主な症状は発汗や吐き気、心拍上昇が代表的で、稀にパニック発作も確認されています。

 

タイプCの症状はより深刻で、多くの例で嘔吐やパニック発作が報告されています。

 

また、それぞれのタイプが合併される事もあり、カメラに意図せず撮られたという経験から、取られた画像が自分のいない所で見られているという不安、それが高じてカメラがどこに仕込まれているかわからないという常時付きまとう強い予期不安となり、不安障害に発展するケースも見受けられます。

 

 

カメラ恐怖症への対処、克服法や注意点

 

このようにカメラ恐怖症の原因は様々で、対処法を誤ると他の症状が表れてしまったり、重症化する危険性すらはらんでいます。

 

治療は独自の方法でなく、必ず医療機関で行うようにしましょう。そのためには、まず家族や周囲の理解を得る事が最優先事項となり、克服への第一歩となります。

 

治療法としては基本的には認知行動療法が取り入れられ、治療の前期では認知再構成法、後期では曝露療法が採用される傾向にあります。

 

しかしタイプCのように不安障害が強く関係している場合は薬物治療を優先する医師もおり、強い症状を薬で抑えてから認知行動療法に移行していきます。

 

ただし、このような重症とされる診断下での治療は長期化を覚悟しなければならず、根気よく治療に専念する必要があります。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

カメラ恐怖症は大きく3つの原因に分けられ、それぞれ原因や症状が異なる事が分かっています。

 

携帯電話やスマホの普及で生活密着度が高まりつつある中、症状に悩む人は今後の選択を迫られていると言って良いでしょう。

 

治療は医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事で高い効果を得られる事が分かっており、原因を特定した上で治療に専念するようにしましょう。

 

 

あなたがカメラ恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。