恐怖症の代表的な例として高所恐怖症がありますが、実は低所恐怖症も存在します。
天井や空などを見上げる事に対して恐怖を覚える事が特徴的で、症状によっては危険度は高いと言われています。
周囲の理解が得にくい恐怖症として知られていますが、このページで詳しく解説していきます。
低所恐怖症とは?
悩む人の多さ:★☆☆☆☆
生活密着度 :★★★★☆
克服可能度 :★★★★☆
総合危険度 :★★★☆☆
低所恐怖症に悩む人の多さは少ないながらも生活密着度は非常に高く、日常において避ける事は難しいと言えます。
一方で適切な治療を受ける事で克服できる例は多く、完全克服を目指した治療に取り組む価値はあるでしょう。
前述の通り周囲の理解を得る事が難しい恐怖症で、低所恐怖症を知らない医師もいるほどです。
まずは家族や周囲、医療機関でしっかりと認知してもらう事が克服への第一歩となります。
低所恐怖症の原因と症状
低所恐怖症は高所恐怖症とは違い「低い場所が怖い」という事ではなく、低い場所から高い場所を見上げる事に恐怖を覚える事がほとんどの症例です。
空や天井が落ちてくるかもしれないという予期不安が強く働き、空恐怖症との関連性がある事を指摘する研究もあります。
特に夜空を見上げる事が伴う花火を見る事ができないというケースが多くあり、他人と同じ楽しみができない事によって引きこもりの原因となる事も確認されています。
症状は動悸や心拍の上昇、吐き気、多量の発汗がありますが、パニック発作にまで至る例はないようです。
低所恐怖症への対処、克服法や注意点
15歳くらいまでの年齢で症状が見られる場合は思春期を迎えて成長するにしたがって軽減もしくは克服できる事が多いようで、薬物治療が選択される事はまずないと言って良いでしょう。
しかし幼い頃に感じる恐怖症はなかなか周囲に相談できない傾向が強く、恐怖症に悩む期間が長いほど克服もしにくいと言われ、早期発見と迅速な対応がカギとなります。
克服へ向けた治療は認知行動療法が使われる事がほとんどで、曝露療法、認知再構成法などの技法が組み合わせられます。
最近では森田療法による効果が高いと提唱されており、より高い確率で克服もしくは大幅な軽減ができる事ができています。
まとめ
低所恐怖症は空や天井が落ちてくるかも知れないという予期不安が原因で上を見上げる事に対して恐怖を感じる恐怖症で、屋外でも屋内でも発症する可能性があります。
少しでも疑わしい場合は医療機関を受診し、医師やカウンセラーの下で治療を行うようにしましょう。
あなたが低所恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。