恐怖症の治療には一般的には認知行動療法が用いられます。その中で、本サイトに登場する技法についてまとめています。

 

 

曝露療法(曝露法/エクスポージャー法))

様々な恐怖症の治療に使われる方法で、多くのケースでの効果が認められています。まず恐怖の対象であるものや状況に、危険を排除した状態で直面させます。そして時間の経過と共に不安感が下がるのを確認し、何も起こらなかった事を認知させる事で恐怖症を克服する事を狙う方法です。他の治療法と組み合わせて治療にあたる事もあります。

 

 

認知再構成法

特定の物や状況によって恐怖を覚えた時に頭に浮かんだ考えや認知(自動思考)を、現実と照らし合わせます。そして根拠や結果、別の考え方等を現実的に考える事によって思い込みから解放され、現実的な考え方や対処を見つけていくことができるようになります。コラム法とも呼ばれ、色々な種類の恐怖症を克服するために使われます。

 

 

自己教示訓練法

自分自身に対して自らの言葉で教示をする事によって自分の考えや行動を変化させる方法です。定期的に繰り返す事で認知の変化が起き、より現実的な考えができるようになったり、対処する方法が見つけやすくなります。言葉による行動調節機能を使った技法で、アメリカのドナルド・バウムという心理学者によって提唱されました。

 

 

森田療法

「あるがまま」「流れる心」を元に、神経症や恐怖症の原因を許容する事によって取り除く事を目的とした治療法で、様々なシーンで採用されています。1919年(大正9年)に森田正馬によって創始された治療法で、海外でも注目を集めています。しかし独自解釈での安易な実践は危険ともされ、医師やカウンセラー等の指導の下で行うのが強く推奨されています。

 

系統的脱感作法

不安の対象となる状況やモノに対して、不安が弱い状況から強い不安を感じる状況までを階層化していく技法です。リラックスした状態から始められ、恐怖対象をより詳しく把握していき、他の技法と併用する事でスムーズに行う事ができるとされています。