狭い空間や閉ざされた場所に恐怖を感じる人は多く、人口の4%ほどと言われています。特に病院でのMRI検査に拒絶反応を示す例が多くあり、病気の治療や診断の妨げになってしまうケースが後を絶ちません。
最近はオープン型のMRIも開発されていますが、まだまだ普及していないのが現状です。乗り物に乗れない例も多くあり、注意が必要な恐怖症です。
閉所恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★★★☆
生活密着度 :★★★★☆
克服可能度 :★★★☆☆
総合危険度 :★★★★☆
閉所恐怖症を持つ人は広場(乗り物)恐怖症や暗所恐怖症も併発する可能性があり、危険だとされています。
恐怖の対象や度合いは人それぞれで、初めてのシーンで発症する事もあるので、恐怖を持つ状況を確実に避けるのが難しいという特徴もあります。
閉所恐怖症の原因と症状
閉所恐怖症の原因は過去の恐怖体験や予期不安が多いとされています。
恐怖を感じる状況は様々で、窓のない部屋、満員電車、飛行機、MRI、トンネル、エレベーター等が代表的な例で、空間の大小や条件も人によって大きく変わるのが特徴です。
広い建物内でも天井の高さが大きく関係する人もいるようです。逃げられないと感じた時や、生理現象に対する強い不安が症状への引き金になる場合が大半です。
症状は息切れや多くの発汗、震えや吐き気、ひどい場合はパニック発作に至ります。
移動が始まったり窓が閉まったり、音が鳴り始めたりという空間内の条件が変わる事で症状が出るケースもあります。
日常で避け続けるのはやや困難であり、生活にも大きく影響する可能性が高い恐怖症です。
閉所恐怖症への対処、克服法や注意点
自分でも予期しない状況で発症する場合もあるので、少しでも不安を感じた時は同伴者に予め伝えておく事をおすすめします。
飛行機等の場合は近くのCAにも伝えておいた方が良いでしょう。
克服法としては曝露療法が多く使われ、恐怖を感じる状況に身を置き、時間と共に不安をなくしていく方法が有効です。
特に系統的脱感作法という、比較的弱い不安が感じられる状況から段階的に試す方法の効果が高く、詳しい診断の基準にも使われます。
恐怖を感じる状況に身を置いても実際は何も起こらないという事を再認識する事が治療の目的とされ、認知行動療法のいくつかの技法が併用されることもあります。
また、医師や心理療法士の指導の下での治療が効果が高いと言われています。
まとめ
閉所恐怖症は日常生活で完全に避ける事が難しいという事もあり、克服へ向けた治療が有効です。
様々なシーンで症状がみられる場合があるので、周囲の理解やサポートをできるだけ得るようにしましょう。
あなたが閉所恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。