一言でヒゲが怖いと言っても、髭恐怖症には色々な恐怖症の中でもパターンが多い事で知られています。

 

他の恐怖症から併発する例が多く、原因を確実に突き止めないと重症化する可能性もあり、注意が必要な恐怖症の一つです。

 

このページでは髭恐怖症について詳しく解説していきます。

 

 

髭恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★★☆☆

克服可能度 :★★★☆☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

髭恐怖症に悩む人の多さは比較的少ないとされていますが、他の項目については原因によって評価指数が変わりやすい恐怖症です。

 

英語ではPogonophobiaと表記されており、名称は原因別には分かれていません。

 

色々な原因からの危険度については次の項目でまとめました。

 

 

髭恐怖症の原因と症状

 

髭恐怖症には大きく分けて3つのタイプがあると言われており、専門機関では明確に分類されています。

 

他人の髭に対する恐怖

恐怖の対象が他人のヒゲである場合、ヒゲがある人から受けた過去のトラウマ体験が原因となっているケースが圧倒的に多く、老人恐怖症との関連も指摘されています。

 

恐怖症としての危険度は中程度とされています。このタイプでは幼少期で発生する場合は年齢を重ねるにつれて軽減もしくは克服できる事が多いと言われています。

 

自分のヒゲに対する恐怖

一番少ないケースとなりますが、自分自身のヒゲに対して恐怖を覚えるという例も実在します。

 

このケースでは対人恐怖症がそもそもの引き金となっている場合が多く、少しのヒゲがあるだけでも強い予期不安を感じる事から、完全克服度は比較的低く総合危険度は少し高めと言って良いでしょう。

 

また、女性の患者の場合は対人恐怖症の一種とも言える男性恐怖症が原因にあると診断される事が多いようです。

 

また思春期での一時的なものは専門的な治療をするケースは稀で、男女ともに16歳~18歳の間で治まってくる傾向があります。

 

 

他人と自分両方のヒゲに対する恐怖

誰のヒゲであっても恐怖を感じるケースでは、髭の長さや量によって症状が大きく異なる事が特徴的なタイプです。

 

集合体恐怖症不潔恐怖症と関連する事が多く、最近の説では先端恐怖症の対象がアゴである場合もある事から、関連性を指摘する研究者もします。

 

原因となる他の恐怖症が絞りにくく複合的な場合もある事から診断しにくい事もあり、治療が長期化する傾向にあります。

 

3タイプの中でも総合危険度は一番高い事は間違いないでしょう。

 

症状は限局性恐怖症の代表的なものが多く、その場から動けなくなったり、動悸や息切れ、多量の発汗が多く、重症時では過呼吸やパニック発作も確認されています。

 

同時に複数の恐怖症の症状が出た場合は症状が重くなりがちです。

 

 

ヒゲ恐怖症への対処、克服法や注意点

 

髭恐怖症への対策はできるだけ生活密着度を減らし、複数の恐怖症をなるべく同時発症しないようにする事です。

 

また、家族や周囲に理解を求めて協力してもらうだけでもかなりの有効性があるとされています。

 

克服法は認知行動療法が試される事がほとんどで、原因によって治療法が変わる場合もあります。

 

合併している恐怖症によって曝露療法(エクスポージャ法)、系統的脱感作法、認知再構成法などの技法が症状によって組み合わされて使われます。

 

近年では森田療法による治療が見直され、選択する医師が多くなってきています。

克服へ向けた治療は医師やカウンセラーの下で行う事で高い効果が発揮できる事が証明されており、症状によっては医療機関を受診する事が結果的に短期間で克服できる可能性が高い事が分かっています。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

髭恐怖症は3つのタイプに分類され、原因によって治療法は様々です。

 

ほとんどのケースでは他の恐怖症が原因となっている事が多く、原因を確実に突き止める事が完全克服への第一歩となるでしょう。

 

あなたがヒゲ恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。