ジークムント・フロイトによって提唱された死恐怖症(タナトフォビア)は有名な恐怖症ですが、死亡恐怖症はNecrophobia(ネクロフォビア)として区別されています。
恐怖を感じる対象としての「死」と「死亡」にはどういった違いがあるのでしょうか。このページで詳しく解説していきます。
死亡恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★☆☆☆
克服可能度 :★★☆☆☆
総合危険度 :★★★★☆
人間だけでなくあらゆる生き物は本能的に死を避けるのは当たり前の事だと言えます。
しかし死亡という事に対する恐怖は本能的な部分ではなく、精神的な部分が大きく影響する事が分かっています。
タナトフォビア(死恐怖症)は前述の通りジークムント・フロイトによって提唱された事によって有名となりましたが、死亡恐怖症に関しては未だ全てが解明されていません。
死亡恐怖症の原因と症状
数少ない例の中から、死亡恐怖症はタナトフォビアとは違う原因が引き金になっていると推測されており、両者の大きな違いは宗教が関連するか否かが挙げられています。
タナトフォビアは天国恐怖症との類似点が指摘されており、死後の裁きや神様との接触に恐怖を感じます。
一方で死亡恐怖症は対人恐怖症との関連性が強く疑われおり、死後の自分が他者にどのように思われるかが恐怖を感じる原因となる事が分かっています。
症状の特徴としては想像するだけで吐き気や悪寒、心拍上昇や発汗が見られ、パニック発作に至る例も実際に報告されています。
死亡恐怖症への対処、克服法や注意点
克服へ向けた治療は認知行動療法が主に採用されますが、様々な恐怖症に高い効果を発揮する曝露療法(エクスポージャ法)は死亡恐怖症には使われません。
死亡を体験する事が困難な事がその理由となります。代わりに認知再構成法と森田療法を症状によって組み合わせる事で高い効果が得られる事が立証されています。
独自で治療する事は危険で、必ず医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事ようにしましょう。
注意点としては、家族や周囲の理解を得た上で治療を進める事が望ましく、治療が長期化する事を避ける事ができます。
まとめ
死亡恐怖症はタナトフォビアと混同されがちですが、原因は全く違う恐怖症です。
治療方法を間違えると重症化する恐れもあり、医療機関で受診する際は信頼できる病院やクリニックでの受診をおすすめします。
あなたが死亡恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。