人だけではありませんが、生まれてきたからには必ず最終的には死ぬ事がセットになっています。

人間の動物としての本能により死ぬ事に恐怖を感じて回避する事は当然の事と言えますが、死恐怖症は別の側面を持つ事で知られ、恐怖症として認められています。

 

このページでは死恐怖症の原因や症状、克服法について詳しく解説していきます。

 

 

死恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★☆☆☆☆

生活密着度 :★★☆☆☆

克服可能度 :★★☆☆☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

 

死ぬ事は誰でも怖い事ですが、恐怖症というレベルでの症例数はさほど多くはありません。

 

しかし日本よりも宗教に依存する傾向にある海外では比較的多くみられています。オーストリアの精神医学者であるジークムント・フロイトによって1950年代に提唱された恐怖症として知られ、特徴としては死ぬ事が怖いというより死後の裁きを受ける事に対する恐怖が多く、特にキリスト教やイスラム教圏内での発症例が顕著です。

 

宗教に対して敬虔なほど症状は重くなる傾向があり、危険度は高まります。宗教が関連する場合は天国恐怖症を併発する可能性が指摘されています。

 

英語ではThanatophobia(タナトフォビア)と表記されますが、類似する恐怖症である死亡恐怖症(Necrophobia)とは区別されています。

 

 

死恐怖症の原因と症状

 

上述の通り、死恐怖症は死ぬ事への恐怖ではなく死後の裁きを受ける事への恐怖であり、宗教が大きく関連する恐怖症です。

 

悪い事をしたから裁かれるのが怖いのではなく、神様からどう思われているかが死後に露わになる事に対する恐怖なので、一概に悪人が対象となるわけではありません。

 

このような恐怖症は日本人には馴染みがあまりありませんが、考えすぎる事が原因である事が多く、敬虔さや性格、精神状態によって症状は多岐にわたる事が知られています。

 

症状としては頭痛や脈の乱れがあり、引きこもりの原因になる可能性がある事も問題視されています。しかし宗教の改宗に至る例が皆無である点が指摘されており、克服へ向けた研究の対象となっています。

 

 

死恐怖症への対処、克服法や注意点

 

死は誰でも恐れる事から、死恐怖症への理解度は非常に低いと言って良いでしょう。しかし通常に死を怖れる事と死恐怖症は全く違う性質を持つものです。

 

まずは家族や周囲の理解を得る事が重要な対処となり、克服への第一歩となります。医療機関での治療は主に認知行動療法が優先されます。

 

自己教示訓練法での症状軽減を狙った治療が基本とされる中、近年では森田療法の効果が海外でも注目されており、完全克服に向けた治療法として期待されています。

 

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

死恐怖症は死ぬ事が怖いというより、死後に裁かれる事に対して恐怖を感じるという、宗教が関連する場合が多い恐怖症です。

 

信仰の度合いは精神的な状況によって症状や危険度は増す可能性があり、場合によっては医療機関での受診をおすすめします。

 

あなたが死恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。