集合体恐怖症はトライポフォビア(trypophobia)とも呼ばれ、狭い部分に密集したものや規則的に集合しているものに対して強い嫌悪感を覚える恐怖症です。
恐怖を覚えるだけでなく、実際に色々な症状が出る事も確認されていて、世界的にも報告数が多い恐怖症です。この記事では集合体恐怖症について詳しく解説していきます。
集合体恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★★☆☆
生活密着度 :★★☆☆☆
克服可能度 :★★★★☆
総合危険度 :★★☆☆☆
集合体恐怖症の中でも「狭い部分に密集したもの」「規則的に集合してるもの」「昆虫類や魚類の卵や巣、植物の実の密集」「無数の穴」など、特定のものに強い嫌悪を持つのが特徴的です。
例えば規則的な集合に恐怖を感じるのに、蜂の巣を見ても平気な場合等があり、個人差が大きい傾向にあります。
集合体恐怖症の原因と症状
単なる集合体に恐怖を感じる理由は何なのでしょうか?高所恐怖所のように身の危険を感じる状況であれば分かりやすいのですが、集合体となると理解しにくい人も多いでしょう。
集合体恐怖症の原因ははっきりとは分かっていませんが、何か毒々しいものや気持ち悪いものに対する警戒心が原因ではないかと考えられています。
毒を持っている動物や植物は色合いなどで分かる通り、人間として危険を避ける本能が敏感に反応しているという説が有力です。
症状としては震えや動悸、発汗があり、重症の場合は呼吸困難や失神といった例も報告されています。また恐怖を覚える対象物として、重症の場合は水玉模様でも症状が出たり、想像するだけで症状が出る場合があります。
集合体恐怖症への対処、克服法や注意点
集合体恐怖症への対策としては、恐怖を感じる集合体を避ける事で日常生活への支障リスクを避ける事ができます。
しかし密集でなくても症状が出る場合(水玉模様など)は日常にいても注意が必要です。想像するだけで具体的な症状が出る場合は医療機関への受診をおすすめします。
克服法としては認知行動療法が有効とされています。集合体をある程度警戒したり注意するというのは人間としての本能として大切なので、これを完全に取り払う事は難しく、成功しても大きなデメリットが残ります。
認知行動療法では「極度の恐怖」を「生活に支障がない程度の怖さや気持ち悪さ」に認識を変えていく事が目的となります。
成功すれば異常なまでの恐怖を感じる事はなくなっていくでしょう。また本能にあまり起因しない「ブツブツなイチゴの種」や「小さくない水玉模様」に対しては曝露療法によって慣れていく事で克服できるケースが多くあるようです。
まとめ
集合体恐怖症は個人によっての違いが大きく、症状にも大きな個人差があります。しかし交際的にも治療方法が研究されている事もあり、克服した例も多くあります。
人間としての本能が直接起因するものや、それが発展してしまった症状がありますが、それぞれ有効な治療法は異なるので、注意して克服に向けて取り組んでください。
あなたが集合体恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。