TVでも取り上げられるほど注目を集めている失笑恐怖症は、緊張した場面で笑ってしまう恐怖症で、芸能人でも蛭子能収さんが子供の頃から悩んでいる事をカミングアウトした事で有名です。

 

しかしまだまだ認知度は低く、理解が得られずに不当な扱いに苦しむ人は多いようです。

 

このページでは失笑恐怖症の原因や症状、克服法について詳しく解説していきます。

 

 

失笑恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★★★☆

克服可能度 :★★★☆☆

総合危険度 :★★★★☆

(各評価指数について)

 

失笑恐怖症に悩む人の数は比較的少ないものの、緊張する場面を常に避ける事が困難な事から生活密着度は非常に高く、症状によっては引きこもりの原因になる点が指摘されています。

 

対人恐怖症の一種と考えられていますが、同じ対人恐怖症の一つである、笑われる事に恐怖を感じる「笑われ恐怖症」とは真逆とも言える性質を持つので混同してはいけません。

 

克服できる可能性は原因によってまちまちで、早い段階から対処する事ができれば克服へのハードルも下がると言われています。

 

 

失笑恐怖症の原因と症状

 

多くの例において、失笑恐怖症の原因は4つのタイプに分かれる事が分かっています。それぞれのタイプに応じた対応が必要となるので、詳しく知っておく事が重要なポイントです。

 

幼少時の体験

子どもの頃に強いストレスを多く受けていたり、人前での大きな失敗などのトラウマ体験が原因となるケースです。いじめが原因となる事もありますが、親子間のコミュニケーションに問題がある例も多く、早期の内に改善する必要があります。

 

性格が原因となるケース

生まれつきコミュニケーション能力が低く、人と接するのが極端に苦手な場合、それが高じて失笑恐怖症になる例も報告されています。コミュニケーションの練習をするトレーニングをする事で軽減される可能性もあります。

 

 

自己防衛が原因となるケース

このケースは大人にも子どもにも見られ、強いストレスやハラスメントなどを含む暴力、自分自身に危険を感じる時に自分自身の心を守る手段として笑い、それが癖になってしまうケースです。はじめはニヤニヤする程度だったのが次第に声を上げて笑ってしまうようになる場合が多く、社会生活に大きく影響する可能性が高く、退職や不登校、引きこもりに発展するケースが後を絶ちません。

 

他の恐怖症が関連するケース

対人恐怖症の一種ともあり、他の恐怖症が原因になったり併発している例も多く見られます。赤面恐怖症自己臭恐怖症美人恐怖症視線恐怖症などが挙げられます。特に美人恐怖症との合併例では美人を目の前にすると笑ってしまうような事が起こり、人間関係が上手くいかなくなる恐れがあります。他の恐怖症の合併においてもこのような心配がある事が問題視されています。

 

 

失笑恐怖症の症状は限局性恐怖症としての典型的な症状が緊張を感じた時点で表れ、主に心拍上昇、吐き気、発汗などがあります。そしてその直後に笑ってしまうのが失笑恐怖症としての特徴で、外見からは恐怖症とは分かりにくいため注意が必要です。

 

 

失笑恐怖症への対処、克服法や注意点

 

幼少期で失笑恐怖症が疑われる場合、家庭での接し方や学校での人間関係に改めて向き合い、改善する事で軽減させる事ができると言われています。

 

コミュニケーションの取り方を学んだり自信を付けさせて不安を取り除く事も有効な対処法と言えるでしょう。

 

成人してからの場ケースでは友人や家族と話をしたりリラックスする事で軽減させる事ができる場合はありますが、症状が気になる場合は医療機関での受診がおすすめです。

 

治療には認知行動療法が優先され、特に森田療法の効果が高いとされています。

 

しかし独自の方法で治療をする事は逆に重症化を招く恐れがあるので、必ず周囲や家族の理解を得た上で医療機関で治療するようにしましょう。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

失笑恐怖症は緊張した場面や責められている時に笑ってしまう症状が特徴的な恐怖症で、対人恐怖症の一種とされています。

 

重症化すると社会生活への影響が大きくなる事から、症状が悪化する前に医療機関で治療する事が推奨されています。

 

治療にあたっては必ず医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事で、大幅な軽減や完全克服への道が広がるでしょう。

 

あなたが失笑恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。