自己臭恐怖症は対人恐怖症の一部として分類され、性格な診断名ではないものの、悩む人は意外と多くいます。

 

特に几帳面な人や潔癖な人に多くみられ、広場恐怖症醜形恐怖症など、他の恐怖症やうつ病を併発する可能性があり、引きこもりにもなりがちな危険な恐怖症です。

 

この記事では、自己臭恐怖症について詳しく解説していきます。

 

自己臭恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★★★☆

克服可能度 :★★★☆☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

自己臭恐怖症は対人恐怖症と非常に似ているとされています。対人恐怖症では自分の仕草や外見、表情が他人へ不快感を与えるのではないかという不安が強く思ってしまうのが特徴ですが、自己臭恐怖症は自身の臭いに特に敏感になる事を指します。

 

 

自己臭恐怖症の原因と症状

 

自身の体臭の強さには全く関わりなく、周りが自分の事を臭いと思っているかどうかを考えてしまい、恐怖症になる事がほとんどの例です。

 

過去のトラウマ経験だけでなく、完璧主義や潔癖などの性格も原因となる事が多いようです。

 

周囲を気にしすぎるあまり、対人恐怖症を代表とする他の恐怖症やうつ病、身体醜形障害に発展、合併する危険な恐怖症です。また状態や症状によっては強迫性障害と診断される事もあります。

 

症状は極度の緊張や不安、発汗、めまい、動悸、反射的な逃避行動などが認められ、臭いが届きそうな公共交通機関やエレベーターなどにも強い不安を持つため、広場恐怖症にも共通していく部分があります。

 

他人の行動(鼻をすする等)に過剰に反応して逃避行動を取る例もあります。症状が辛くなると社会生活から身を引こうとし、引きこもってしまうリスクがあります。

 

 

自己臭恐怖症への対処、克服法や注意点

 

自己臭恐怖症の症状が思春期等の若い年齢で発症した場合、年齢と共に治まる期待ができます。

 

恥という日本特有の文化が起因とされる文化依存症候群と考えられていて、重症化する場合は注意が必要です。

 

克服に向けての治療法は認知療法が多く試されます。自身の感覚と実際の周囲への影響の乖離を改めて自覚し、修正をかけていくのが有効とされていて、他にも曝露療法も効果があるとされています。

 

生き物は誰でも臭いを持つという「あるがまま」を許容させる森田療法を採用する場合もあり、症例によって高い効果が出ている事が確認されています。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

自己臭恐怖症は思春期では心配する必要がない場合も多いですが、重症化するようなら医療機関への受診をおすすめします。

 

強迫性障害、やうつ病、広場恐怖症や醜形恐怖症を合併する可能性もある事もあり、周りも想像より注意し、克服へ向けてサポートしていく必要があります。

 

あなたが自己臭恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。