馬と接する事はリラックス効果があると言われ、乗馬や馬の管理・観察がホースセラピー(ホース・アシステッドセラピー)として障がい者の精神機能や運動機能を向上させるリハビリテーション法として採用されています。
しかしそのように癒しの効果のある馬が恐怖の対象となってしまう例も存在します。
このページで詳しく解説していきます。
馬恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★☆☆☆
克服可能度 :★★☆☆☆
総合危険度 :★★★☆☆
馬恐怖症は雷恐怖症や高所恐怖症と並んで「三大恐怖症」と言われる動物恐怖症の一種で、特定の動物が恐怖の対象となる例では犬、猫、ネズミなど多岐に渡ります。
恐怖を感じる理由は動物の特徴によって様々である事が分かっています。
馬を避けて生活する事はよほどの事がない限り容易である事が推測できますが、他の動物恐怖症を併発するようなら治療が必要です。
しかし生理的な嫌悪が原因の場合は完全克服は難しく、基本的には他の恐怖症を合併しにくい状態にまで軽減させる事が治療の目的となる事が多いようです。
英語ではEquinophobiaと表記され、世界中で様々な症例が報告されています。
馬恐怖症の原因と症状
例えばテレビや動画等で馬を見るだけで恐怖を感じる人もいますが、大抵は直接接する事に対する恐怖である事が確認されています。
原因は大きく二つあり、過去に馬と接して危険な思いをしたというトラウマ体験が一番多く、次いで馬に蹴られるかもしれないという予期不安が強く出るケースが挙げられます。
しかし馬のいななきが怖いという例や、これといった心当たりがないという例も少数ながらもあるようです。
症状は動悸や心拍の乱れ、発汗、吐き気などがあり、重症時では想像しただけで嘔吐やパニック発作に至る例も見つかっています。
馬恐怖症への対処、克服法や注意点
特定の動物に対する恐怖は周囲の理解が得られにくく、逆に精神論的な説教をされるという逆効果になる場合も懸念されます。
辛抱強く説明をして家族や身内の理解を得る事が軽減や克服への第一歩となる事は間違いないでしょう。
周囲の協力の元、医療機関で受診をし、治療を開始する事が最善策と言えます。
治療法としては実際に馬と触れ合って、きちんと接すれば危険は伴わない事を確認する曝露療法(エクスポージャ法)が最も有効とされ、状況や症状に応じて認知再構成法や系統的脱感作法などの技法が組み合わされます。
近年では森田療法の効果も期待されており、実際に導入する医療機関も増えつつあります。
まとめ
馬恐怖症は三大恐怖症の一つとされる動物恐怖症の一種で、他の動物も恐怖の対象になっていくというリスクもあります。
医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事で軽減や克服が可能で、症状が気になるようなら医療機関での受診が推奨されています。
必ず家族や周囲の理解を得た上で実践するようにしましょう。
あなたが馬恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。