人生には重要な式典に参加する事が多くあります。成人式は人生で一度の大切な式典ですが、他にも結婚式、お葬式や会社等の記念式典など、たくさんの式典に参加する必要があります。
式典恐怖症になってしまうと緊張する場面に拍車をかける事になるので苦しさは倍増すると言っても良いでしょう。
このページでは式典恐怖症の原因や症状、克服法を詳しく解説していきます。
式典恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★★☆☆
生活密着度 :★★★☆☆
克服可能度 :★★★★☆
総合危険度 :★★★☆☆
式典恐怖症に悩む人の数は中程度とされていますが、関連する恐怖症を含めるとその数は多いのではないかと推測されています。
日常生活において式典に欠席する事も可能ですが、出世や人間関係への影響は計り知れず、最悪は引きこもりの原因になる事すら考えられるので得策とは言えません。
一方で克服できる可能性は残されており、本格的な治療に取り組む価値はあると言えるでしょう。
式典恐怖症の原因と症状
原因として他の恐怖症を合併している可能性が高く、席を離れられない事に不安を感じるなら広場恐怖症、他人の目が気になる場合は対人恐怖症、マイクで発言するのが怖いならマイク恐怖症や赤面恐怖症などが強く関連する事が疑われます。
他にも会場の空間と人の多さとのバランスによっては閉所恐怖症の症状が表れるケースもあります。
しかし何も心当たりがないというケースもある事から、完全にメカニズムが解明されたとは言えず、さらなる研究成果が期待されています。
症状としてはふらつきやめまい、心拍の乱れ、吐き気などがあり、重症時は失神や嘔吐、パニック発作に至る例も報告されています。
屋外より屋内での式典に恐怖を感じる例が多く、会場の明るさや天井の高さに左右される事が分かっています。
式典恐怖症への対処、克服法や注意点
症状に関わらず、放置する事は症状の進行を許してしまう事になるのでできるだけ早期の内に根本的な治療を開始する事が勧められています。
治療には認知行動療法が選択される事が多く、実際に式典を模した空間にあえて身を置き、何も起こらない事を確認する曝露療法(エクスポージャ法)を基本に、必要に応じて認知再構成法や系統的脱感作法などの技法が組み合わされ、一定の効果を期待する事ができます。
重症例では社会不安障害やパニック障害と診断される事もあり、その場合は薬物治療が優先され、治療の後期で認知行動療法が試されます。
いずれにせよ家族や周囲へ理解を求める事は必須で、医療機関で治療を行う事が前提となります。
まとめ
式典恐怖症は他の恐怖症が関連しているケースが多く、放置すると症状が悪化する可能性のある恐怖症です。
避けるだけでなく根本的な治療が効果的ですが、独自の治療ではなく医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事が推奨されています。
まずは周囲の理解を得る事が克服への第一歩となる事は間違いないでしょう。
あなたが式典恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。