広空間恐怖症は広場恐怖症の中でもさらに恐怖の対象が限定された恐怖症で、広場恐怖症がAgoraphobiaと呼ばれるのに対し広空間恐怖症はCenophobia(セノフォビア)と表記され、区別されています。
このページでは広空間恐怖症の原因や症状、克服法について解説していきます。
広空間恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★★★☆
克服可能度 :★★★☆☆
総合危険度 :★★★★☆
広場恐怖症は狭い空間や乗り物、広い空間に対して恐怖を感じるもので、突発的に何かあった場合逃げられないという予期不安が原因となる事がほとんどです。
一方広空間恐怖症は広場恐怖症の中でも広空間にのみ症状が表れます。
悩む人の数は少ないとされるものの、広場恐怖症で比較的広空間に恐怖を多く感じる人を含めると患者数は多いと言えるでしょう。
日常生活にも大きな影響が出る事でも知られており、危険度は高いと見られています。
治療法によっては完全克服できたというケースもありますが、基本的には軽減を目標に治療にあたる事が現実的です。
広空間恐怖症の原因と症状
広空間恐怖症の根本的な原因は患者自身に心当たりがないケースもありますが、完璧主義な性格な人に多いという共通点があります。
また、他の恐怖症を併発する可能性が高い事が分かっており、合併しやすい恐怖症は対人恐怖症、嘔吐恐怖症、高所恐怖症、巨像恐怖症など多岐に渡ります。
こういった側面からも重症化する場合も多く、治療の長期化も心配される要因の一つとなっています。
近年では特に巨像恐怖症との関連が指摘されており、研究の対象にもなっています。症状は動悸、硬直、吐き気が挙げられ、パニック発作に至る例も比較的多く報告されているのもこの恐怖症の特徴と言えます。
広空間恐怖症への対処、克服法や注意点
広空間恐怖症が幼少期で発症しているケースでは思春期を過ぎた頃に自然と克服できるケースがあり、治療が必要な場合は曝露療法をはじめとする認知行動療法が主に試されます。
成人での例でも認知行動療法は試されますが、すでに重症化している場合が多く、軽減や寛解を狙った薬物治療を選択する医師もいます。その場合は治療期間が長期化する事が多くあります。
症状の重さに関係なく早い段階で医療機関を受診することが重要であるという意見が大多数で、家族や周囲にきちんと相談して理解を得てから適切な治療を模索する事が強く勧められています。
まとめ
広空間恐怖症は広場恐怖症のさらに恐怖の対象が限定された限局性恐怖症で、危険度は高い事が分かっています。
他の恐怖症を合併する例も多いので、克服へ向けた治療は必ず信頼のできる医療機関で行う事が望ましいとされています。
あなたが広空間恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。