巨大なものに恐怖を感じる恐怖症の総称として巨大物恐怖症という言葉が使われます。

 

巨大な銅像などが対象の場合は巨像恐怖症と呼ばれ、巨大な建物が対象となるケースでは巨大建造物恐怖症に細分化されますが、まだまだ認知度が低い恐怖症です。

 

このページでは総称としての巨大物恐怖症の原因や症状、克服法について詳しく解説していきます。

 

 

巨大物恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★☆☆☆

克服可能度 :★★★★☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

巨大物恐怖症は想像力が豊かな人に多く見られる傾向にあり、危険度は恐怖を感じる対象物によって大きく左右されます。

 

例えば恐怖の対象が巨大な銅像や仏像のような巨像の場合は日常である程度避ける事ができ、危険度は比較的低いと言えます。

 

しかし巨大なオブジェや建築物が対象の場合は生活密着度が非常に高く、引きこもりの原因になってしまう可能性が高いので危険度は高いと断定できるでしょう。

 

一方で克服できる可能性も十分にあり、克服へ向けた治療に取り組み事で完全克服を期待する事ができます。

 

 

巨大物恐怖症の原因と症状

 

巨大物恐怖症の原因は様々である事が分かっています。単純に大きいものに対して恐いと思う例や、崩れたり巨像が動き出す事を想像して恐怖を感じる予期不安、中には恐怖を感じる原因が分からないといったケースもあります。

 

巨大物は下から見上げる事が多く、空と一緒に見える事から、自然である空に自然ではあり得ない人工物がある事に違和感を感じるといった例もあり、その場合は高層ビルも恐怖の対象となります。

 

また、恐怖を感じる対象物が仏像に限定される場合もあるようで、人それぞれの細かい基準があるという特徴を持ちます。

 

特に欧米での発症例では宗教が原因である事が指摘されており、ローマ教皇恐怖症天国恐怖症との関連も研究の対象となっています。

 

症状は先端恐怖症を共通する項目が多く確認されており、体の硬直や震えが代表的ですがパニック発作も報告されています。

 

 

巨大物恐怖症への対処、克服法や注意点

 

克服に向けては、まず自分が恐怖を感じる対象を家族や周囲に伝える事から始まります。

 

特に巨大物恐怖症は認知度や理解度が低く、信じてもらえない事が他の恐怖症を併発する原因となる事が懸念されています。

 

まずは周囲の理解を得る事が克服への第一歩となります。治療への取り組みは認知行動療法の中でも特に曝露療法が優先して試され一定の効果が確認されています。

 

あえて巨大物を直視し、その後何も起こらない事を確認する事で症状が軽減され、最終的には完全克服を目指す技法です。

 

他には認知再構成法も合わせて治療する事で高い効果が得られたという報告もあります。

 

また幼少期での例では思春期を経て大人になるにつれて自然と軽減されることによって克服できるので、特に治療が必要でない事が分かっています。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

 

まとめ

 

巨大物恐怖症は想像が豊かな人に多く見られ、その分周囲の理解を得にくい恐怖症です。

 

まずは原因と恐怖を感じる対象物をできるだけ限定し、克服へ向けた治療にあたるのが効果が高い克服法です。

 

完全に克服できなくても、ある程度軽減される事で日常生活の快適さは増すので、悩ましい症状であるなら医療機関で治療に取り組む事が勧められています。

 

あなたが巨大物恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。