ニンニク(大蒜)恐怖症は珍しい部類の恐怖症ですが、英語ではAlliumphobia(アリウムフォビア)呼ばれ広く認められている恐怖症です。
人間以外では蚊もニンニクを嫌う事で知られていますが、原因は共通しません。
日本国内より外国での例が多く報告されており、宗教や食生活が深く関係するケースもあります。このページで詳しく解説していきます。
ニンニク恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★★☆☆
克服可能度 :★★☆☆☆
総合危険度 :★★★☆☆
ニンニクに恐怖を感じる原因は様々ですが、日常でニンニクを避ける事はある程度可能だと言えます。
外食の際もニンニクを避ける事ができますが、症状の重さによっては注意が必要です。
しかし食物として摂取するものが対象という事もあり、単なる好き嫌いでなければ完全克服するのは比較的難しいとされています。
深刻さによりますが総合危険度は低い方だという意見が多数を占めますが、他の恐怖症を合併している可能性がある場合は危険だと指摘されています。
ニンニク恐怖症の原因と症状
ニンニクに対して異常なまでの恐怖を感じる原因として、ニンニクの臭いへの嫌悪が恐怖に変わったというケースが多くあります。
他人のニンニクを食べた後の口臭がトラウマになった例もありますが、自分自身のニンニクを食べた後の口臭が異常に気になる場合は対人恐怖症や自己臭恐怖症を合併している可能性が疑われます。
稀な例では玉ねぎやニンニクを使うとゴキブリやネズミが発生しやすくなるという理由からネズミ恐怖症が重症になって症状が出始めたケースが確認されています。
海外での例ではドラキュラを連想する事が理由になったり、悪魔を追い払うという意味から「ニンニクがあるという事は悪魔が近くにいるという事かも知れない」と考え過ぎる事が原因になっている場合もあり、このケースではキリスト教信者に多い事が特徴的です。
また東洋系のベジタリアン(オリエンタル・ベジタリアン)もネギ類やニンニクを摂らないので、その意識が高じてニンニク恐怖症になる事もあります。
症状としてニンニクを食べるはもちろん、臭いを嗅ぐだけで心拍の上昇や悪寒、吐き気が挙げられ、重症の場合は連想するだけでパニック発作を起こす例も確認されています。
ニンニク恐怖症への対処、克服法や注意点
にんにくに対して異常なまでの恐怖を感じる場合は他の恐怖症も併発する可能性もあるので、日常で避けるだけでなく克服へ向けた治療をする事をおすすめします。
認知行動療法の中でも曝露療法や系統的脱感作法が推奨され、医師やカウンセラーの指導の下で治療にあたる事によって高い効果が得られると言われています。
完全克服はできなくても治療を続ける事で軽減できる事が期待され、日常生活での負担も少なくなるでしょう。
まとめ
ニンニク恐怖症は宗教や食生活が原因となる事もありますが、対人恐怖症や動物恐怖症から派生するケースもあります。
逆にニンニク恐怖症から他の恐怖症に発展する場合も確認されているので、原因や症状を把握し、必要であれば克服や軽減に向けた治療をする事が推奨されています。
あなたがニンニク恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。