外国人恐怖症は日本国内だけでなく外国でもみられ、嫌悪が原因にあるものや嫌悪が憎悪に変化した例もありながらも限局性恐怖症としての様相も確認される幅広い原因や症状を持つ恐怖症です。
しっかりと原因が特定できなければ対人恐怖症などの他の恐怖症を併発する場合もあるので、注意が必要な恐怖症だと言えるでしょう。
外国人恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★★★☆
克服可能度 :★★★☆☆
総合危険度 :★★★★☆
外国人恐怖法は英語ではXenophobia(ゼノフォビア)と呼ばれ、島国やナショナリティに対するアイデンティティが高い国で多くみられます。
自分の民族以外に嫌悪を覚え、それが強い憎悪に発展する場合もあり、世界中で起こる戦争における大量虐殺の原因になったという説もあります。
嫌悪がベースになる他の例としては異文化から来る外国人に対して不快な思いをさせているかが分からなくて対人恐怖症に近い症状を表す場合もあります。
いずれにせよ日常生活では完全に外国人を避ける事は比較的難しく、危険度は高めだと言えるでしょう。
外国人恐怖症の原因と症状
自身の民族と異なる文化や人と接する事に対する嫌悪や憎悪が恐怖症に発展する場合が多いとされていますが、原因は様々なのが特徴的な恐怖症です。
外国人に対するトラウマ体験が原因の場合もあれば、民族性のアイデンティティが関連するもの、異文化が理解しにくい事からくる対人恐怖症となるものがあり、他には外国人の身体的な見かけが原因になるケースも確認されています。
恐怖の対象としては特定の国や国籍である場合や特定の人種(白人・黒人・ヒスパニック・混血など)である場合があり、変わった例では今までコミュニケーションを取った事がない初めての国や人種に対して恐怖を感じるといったケースがあります。
最近では他人と同じ行動を取り、強い個性を避けるという日本独自の文化依存症候群だという見方も多くなっています。
症状としては強い緊張や発汗、排除的行動が差別につながる事もあります。
重い症状ではパニック発作が挙げられますが、一番恐ろしいのは国家や集団での行動で、戦争や虐殺、国家間の対立、貿易摩擦の原因になっているのではないかという研究も進められています。
外国人恐怖症への対処、克服法や注意点
日本の人口は98%が日本人という単一民族国家で、近年までは身近に外国人を見る事は多くはありませんでした。
しかし現代のインバウンド効果や国際化などのグローバル化は今後も進んでいくと見られていますので、症状が重い場合は克服へ向けた治療を試す事をおすすめします。
個人として差別の気持ちがないのに症状が出る事に関しては決して外国人に対する差別ではありませんが、その事をあらかじめ家族や周囲に伝える事は克服へ向けての重要な要素となります。
治療法としては認知行動療法が試され、曝露法よりは認知再構成法、自己教示訓練法、森田療法が優先され、複数の技法を組み合わせて治療にあたる場合もあります。
まとめ
外国人恐怖症は人類の歴史と共に様々な原因があるので、原因を特定する事が大事な恐怖症です。
近年は日本国内でも外国人が増加し、この傾向はずっと続いていくでしょう。
症状を放置すると差別主義者と勘違いさえる恐れもある事から、周囲への理解を求めた上で治療にあたる事をおすすめします。
あなたが外国人恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。