野生生物恐怖症はアメリカの三大恐怖症の一つである動物恐怖症(Zoophobia)とは区別されAgrizoophobiaと表記されます。

 

別名「野獣恐怖症」とも呼ばれ、特に現代社会で増えており、どちらかというと都市部に多い傾向にあります。

 

このページでは野生生物恐怖症と動物恐怖症の違いや原因、症状、克服法について解説します。

 

 

野生生物恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★★☆☆

生活密着度 :★★★☆☆

克服可能度 :★★☆☆☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

動物恐怖症は特定の動物に対しての恐怖である事が多い傾向にありますが、野生生物恐怖症は野生の生物全体が対象となる事がほとんどです。

 

対象が「動物」という事よりも「野生である」という事がポイントとなる事が特徴といえる恐怖症です。

 

ねずみ恐怖症は野生生物恐怖症の一部だという声もありますが、動物恐怖症の側面を持つ事から現在は否定されています。

 

しかし野生生物恐怖症と動物恐怖症が併発する例やネズミ恐怖症が原因で野生生物恐怖症になるケースもあるので危険な恐怖症だと言えるでしょう。

 

この区別が統一して浸透していないため、悩む人の多さは定かではありませんが、住む地域によっては生活への密着度は高く、症状によっては済む地域や職業選択にも関わる可能性があります。

 

人間としての本能が起因する部分もあるので完全克服は比較的難しいとされていますが、治療によって軽減する事は可能で、日常で遭遇しやすい生物に限る事で効率的に軽減する事ができます。

 

 

野生生物恐怖症の原因と症状

 

野生生物恐怖症の原因は主に2つあります。一つは人間としての本能が敏感になって症状が表れる事例です。

 

そしてもう一つは過去のトラウマ体験が原因となって野生生物に対して恐怖を抱くというものです。

 

特に現代人は野生生物が持つ警戒心が分からずに恐い思いをし、結果ただただ野生生物を遠ざける事で恐怖心に変わっていくというケースが多いようです。

 

いずれにしてもリスやウサギなどの小動物も対象となるケースが多く、恐怖症かどうかの診断基準にもなります。

 

症状としては動悸や心拍上昇、吐き気があり、重症の場合は嘔吐やパニック発作も報告されています。

 

 

野生生物恐怖症への対処、克服法や注意点

 

原因がトラウマ体験の場合は曝露療法や認知再構成法が用いられ、本能が起因するケースでは自己教示訓練法や森田療法が優先して試されます。

 

いずれにしても認知行動療法が基本となり、薬物投与による治療は非常に稀です。

 

認知行動療法に取り組む際は独自の方法よりは医師やカウンセラーの指導の下で治療にあたる方が高い効果を得られる事が分かっています。

 

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

野生生物恐怖症は動物恐怖症や特定の動物に対する恐怖症とは別のものとされ、原因によって治療法も変わります。

 

克服や軽減に向けては、まず原因をしっかりと特定する事が適切な治療を受けるための第一歩となります。

 

あなたが野生生物恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。