1970年以降急速に普及したカラオケは、現代では娯楽や余興、宴会などの定番として高い人気があります。

 

特に日本では従来のスナックや喫茶店以外にもカラオケボックスは全国展開され、老若男女関わらず幅広い年齢層に受け入れられています。

 

しかしこの事実がカラオケ恐怖症の原因となり、悩む人を増やす要因となってしまっています。

 

 

カラオケ恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★★☆☆

生活密着度 :★★★★☆

克服可能度 :★★☆☆☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

カラオケ恐怖症に悩む人の数は中程度と言われていますが、実はイギリス等の欧米にも多く見られる事が調査によって分かっています。

 

カラオケに行かないという選択はできますが、社交に大きく関わる事になり、恐怖を感じながらも我慢を続ける事で症状の悪化を招いている例が問題視されています。

 

完全克服できる可能性は比較的低く、基本的には生活に支障がない程度までの軽減が治療の目標となります。

 

 

カラオケ恐怖症の原因と症状

 

カラオケに恐怖を感じる例は自身が歌が苦手だからだという例もありますが、そうでないケースもあります。

 

歌が苦手な例では予期不安が関係する社交恐怖症などの対人恐怖症がベースになっている事が多く、恥を強く意識するという日本特有の文化依存症候群が原因である事がわかっています。

 

他の原因は閉所恐怖症が関連している例で、特にカラオケボックスなどの狭い空間に複数の人数で入る圧迫感に対しての恐怖が顕著で、広い空間で歌う事には抵抗がなく、歌を歌うのも問題ない人もいます。

 

またマイク恐怖症のようにマイク自体が怖いという例も報告されており、複数の恐怖症の同時発症例が後を絶たず、あらためてその危険性が意識され始めています。

 

主な症状は動悸や心拍の乱れを伴う極端な逃避行動、吐き気などがあり、重症例では嘔吐やパニック発作に至る例も報告されています。

 

周囲が理解してくれる事が少なく、より孤独の中で苦しむと言っても過言ではないでしょう。

 

 

カラオケ恐怖症への対処、克服法や注意点

 

単にカラオケが嫌いという事で片付けられる事が多く、早期での治療開始の妨げになり重症化するケースが指摘されています。

 

症状が気になる場合は医療機関で受診し、医師の診断を元に治療するか相談する事が勧められています。

 

そのためには家族や周囲の理解を得る事が克服への第一歩となる事は間違いなく、医師、患者、周囲が一体となって治療にあたる事が求められます。

 

治療は認知行動療法が第一候補となり、曝露療法(エクスポージャ法)や認知再構成法、系統的脱感作法などの技法が組み合わされますが、近年では森田療法の効果も見直されています。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

カラオケ恐怖症は歌が嫌いなだけが原因ではなく他の恐怖症が原因となっている事も多く、簡単な対処では症状が悪化するリスクのある恐怖症です。

 

人間関係に影響を及ぼす可能性もある事から、周囲の理解を得た上で医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事が推奨されています。

 

あなたがカラオケ恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。