まず初めに確認しておきたいのは、空気恐怖症は空気そのものが恐怖の対象となる事ではなく、よどんだ空気の中にいる時や酸素が薄い地域にいる時に症状が表れる状態を指します。

 

英語ではAerophobia(エアロフォビア)と呼ばれ、特に現代では大気汚染の影響もあり、改めてその危険性が問題視されています。

 

このページでは空気恐怖症の原因や症状、克服法などを詳しく解説していきます。

 

 

空気恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★★★☆

克服可能度 :★★★☆☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

空気に対して恐怖を感じる人は少ないものの、潜在的には多いのではないかとも言われています。

 

きれいな空気の中でしか生活ができない場合、生活密着度は非常に高く、住居地はもちろん、職業選択にも大きく関わる事は言うまでもなく、引きこもりの原因となったり治療が進まないといった事態に発展してしまう可能性も拭いきれません。

 

しかし実際に汚染された空気がある場所や酸素の薄い場所に行った事がないにも関わらず症状が出る事もある事は特筆すべき点と言えます。

 

克服できる可能性は原因や症状、進行度合いに大きく左右される事が分かっており、対処の難しさも特徴として挙げられます。

 

 

空気恐怖症の原因と症状

 

限局性恐怖症の対象が汚染された空気となる例では、PM2.5や黄砂が問題となった時期から増え始めていて、現代ならではの恐怖症の一つとして知られています。

 

雲恐怖症雷恐怖症などの自然環境型恐怖症とは別の恐怖症とされつつも、合併の危険性は比較的高く、煙恐怖症との強い関連も疑われています。

 

また症状が進行し、臭いに敏感になりすぎてしまうと自己臭恐怖症を併発し、対人恐怖症に苦しむ例も報告されています。

 

いずれにしても複数の恐怖症を合併するケースが多いため、なるべく初期段階で対処する必要があると言えるでしょう。

 

症状としては吐き気や発汗、震え、心拍の乱れなどがありますが、重症時では想像しただけで嘔吐したり、パニック発作に至る例も確認されています。

 

 

空気恐怖症への対処、克服法や注意点

 

汚れた空気は誰でも好きではなく、みんなが我慢しているものだと考えられて、周囲からの理解やサポートを受ける事が難しいケースが非常に多く、空気恐怖症に悩む人のほとんどが孤独の中で苦しむ事を強いられています。

 

しかし克服や軽減を目指すのなら、周りや家族と話し合い、理解してもらう事が克服への第一歩となる事は間違いありません。

 

克服へ向けた治療は医療機関で行う事が望ましく、独自での荒療治は重症化を招く可能性があるので危険とされています。

 

治療にあたってはほとんどのケースで認知行動療法が優先され、曝露療法や認知再構成法などが使われますが、近年では森田療法による効果が見直されています。

 

しかし不安障害と診断されるほど進行したケースも見られ、薬物治療が選択されると治療期間が長期的になる事を覚悟しなければなりません。

 

いずれにせよ治療に向けては計画的なアプローチは必須で、医師側としても慎重かつ正確な判断が求められます。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

空気恐怖症は他の様々な恐怖症を合併する危険が高いだけでなく、生活にまで大きな影響を与える恐怖症です。

 

特に現代において多くなってきている恐怖症の一つで、誰にでもリスクがあると言っても過言ではないでしょう。

 

医療機関での治療はできるだけ初期段階で始める事が勧められており、周囲のサポートを得られる状態を作る事が完全克服への近道となる事は確実だと言われています。

 

 

あなたが空気恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。