特定の外国語が怖いと聞くと偏見だと思われる事が多くありますが、そういった意図はなくても外国の言葉が怖いという限局性恐怖症は存在します。
特にドイツ語に恐怖を感じるという例が多く、イスラム語に次いで2番目に多いと言われています。
このページではドイツ語恐怖症の症状や原因、克服法を詳しく解説していきます。
ドイツ語恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★☆☆☆
克服可能度 :★★☆☆☆
総合危険度 :★★★☆☆
数ある恐怖症全体からすると、ドイツ語恐怖症に悩む人の数は少ない方である事が分かっています。
日本国内にいる限りは日常生活でドイツ語を避ける事は可能ですが、国際化が進むにつれて職業選択に影響する可能性は高まりつつあります。
完全に克服できる可能性は低いと見積もられるケースが多く、基本的には軽減を目標とした治療が行われます。
ドイツ語恐怖症の原因と症状
色々な言語の中でなぜドイツ語が恐怖の対象となる理由として、発音に違和感を持つ例が大半を占めます。
ゲルマン祖語から枝分かれしたドイツ語の完成は紀元前2世紀ごろと言われ、古来からの歴史が感じられる独特の発音を持ち、英語やスペイン語と違って厳格な雰囲気があります。
そのためドイツ語を聞くと攻撃されているような錯覚を持つ人が一定数おり、それが恐怖の対象となって症状を表します。
中にはドイツ語が分からない事に恥ずかしく思うという、対人恐怖症に似た原因を持つ人もおり、これは恥を意識するという日本独自の文化依存症候群が強く関連する事が解明されています。
他の原因としてはドイツ語を通じたトラウマ体験が原因となっているケースも見つかっています。
症状としては硬直や心拍の乱れ、吐き気などがあり、重症時は想像しただけで嘔吐したり、パニック発作に至る例も報告されています。
ドイツ語恐怖症への対処、克服法や注意点
ドイツ語に恐怖を感じるケースでは認知行動療法が有効とされ、実際にドイツ語に触れてみて何も起こらない事を確認する曝露療法(エクスポージャ法)が特に効果的ですが、近年では森田療法と組み合わせた治療が採用され、一定の効果が確認されています。
治療は医療機関で取り組む事が推奨されており、医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事が前提となります。
ドイツ語に対する恐怖を理解できない人も多いため、必ず周囲や家族の理解を得た上で治療に取り組むようにしましょう。
まとめ
ドイツ語恐怖症はドイツ恐怖症やイギリス恐怖症と違い、特定の言語に対して症状を表す恐怖症です。
ドイツ語はオーストリアやスイスをはじめ多くの国で公用語や第二言語として使われ、世界での話者の数は1憶人以上で、これから国際化が進むにつれて職業選択にも強く影響していくのではないかと心配されています。
治療は必ず医療機関で実践する事が前提で、家族や周囲の理解を得る事が克服や軽減へ向けての第一歩となります。
あなたがドイツ語恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。