一般的には遠足は楽しみでワクワクするものですが、遠足や遠出をすることに恐怖を覚えるという限局性恐怖症が存在します。

 

特に成人してからのケースでは他の恐怖症との合併が疑われ、克服へ向けた治療が必要な場合もあります。

 

このページでは遠足恐怖症の原因や症状、克服法を詳しく解説していきます。

 

 

遠足恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★★★☆

克服可能度 :★★★☆☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

遠足や遠出だけに限定される場合、遠足恐怖症に悩む人の数は少ない方ですが、多くの例で広場恐怖症との関連が指摘されており、これらを含めるともっと多くの人が苦しんでいると言われています。

 

恐怖の対象の詳細によっては生活密着度が高くなり、対処する必要も出てきます。

 

一方で原因や症状によっては大幅な軽減や克服を見込む事ができるとされているので、症状に悩む場合は本格的な治療を考えてみても良いかもしれません。

 

 

遠足恐怖症の原因と症状

 

前述の通り、遠足恐怖症は広場恐怖症と密接な関連があるとされています。

 

公共の乗り物や勝手がきかない場所に対して強い予期不安を感じ、それが恐怖の原因となります。

 

実際に困った体験がトラウマになる例もありますが、特に経験がないのに想像だけで症状が表れる人もいます。

 

広場恐怖症以外の原因では吉報恐怖症との関係が考えられる事もあり、議論の対象となっています。

 

普段と変わった事をすると悪い事が起きると考えたり、遠足自体は楽しみなのに良い事の後には悪い事が起きると思ってしまうケースはこのタイプと言えるでしょう。

 

他の例では、子どもが遠足に行く事によって話題が増え、親同士の人間関係に影響し、それが苦痛となって親が遠足に対して恐怖を感じる事もあります。

 

この場合は特に親子遠足を極端に嫌い、うつ病の原因になる事もあり、周りからどう見られるかに過剰に反応する対人恐怖症に発展する可能性も拭いきれません。

 

症状としては極度の緊張や腹痛、吐き気、発汗などが主ですが、重症時には嘔吐などの例も報告されています。

 

 

遠足恐怖症への対処、克服法や注意点

 

幼少時で症状が表れる場合は年齢を重ねていくにつれて自然と克服できるケースもありますが、成人の場合は時が経っても軽減される事は少ないようです。

 

症状が重くなっていくケースもある事から、重症化する前に医療機関で受診する事が推奨されています。

 

恐怖症治療に有効な認知行動療法の中でも特に曝露療法(エクスポージャ法)が使われますが、不安障害と診断されると薬物療法が選択される場合もあります。

 

薬物治療になると、治療期間は比較的長期にわたる傾向にあります。

 

どちらにしても家族や周囲の理解を得る事は必須で、克服へ向けての第一歩となります。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

遠足恐怖症は広場恐怖症や吉報恐怖症が関係していることが多く、放置すると危険な恐怖症です。

 

治療は医師やカウンセラーの下で行う必要があり、完全克服でなくてもある程度軽減させる事で生活への支障を少なくする事ができます。

 

あなたが遠足恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。