帰宅恐怖症は特に妻を持つ男性に多く見られるのが特徴的な恐怖症ですが、ただ単に妻が恐いというだけが原因ではない事が分かってきています。

 

放置すると夫婦間でのすれ違いが大きくなり、別居や離婚の原因となってしまう事は言うまでもないでしょう。

 

このページでは帰宅恐怖症の原因や症状、改善法について詳しく解説していきます。

 

 

帰宅恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★★☆☆

生活密着度 :★★★★★

克服可能度 :★★★★☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

帰宅恐怖症に悩む人の数は多くはないとされていますが、軽度のケースや予備軍を含めるとかなり多くいるのではないと疑う研究者もいます。

 

当然生活密着度は非常に高く、生活に大きな支障をきたす事になります。

 

一方で適切な治療を行う事によって克服できる可能性は高く、治療に臨む価値はあると言えるでしょう。

 

 

帰宅恐怖症の原因と症状

 

帰宅恐怖症の原因は大きく二つあるとされています。

 

一つ目は妻や家族が恐く、帰宅後のやりとりが嫌悪となるケースがあります。

 

仕事でも上司の顔色を伺う事が多く、家庭でもそれを体験する事が嫌になり、家の灯りが消えるまで近く待っていたり、会社やどこかで時間を潰すようになります。

 

二つ目は家に帰ると何か良くない知らせがあるのではないかという予期不安が強く表れるケースです。

 

吉報恐怖症新聞恐怖症帰郷恐怖症と共通点を持ち、不安障害と診断される場合もあります。

 

後者の方が限局性恐怖症としての特徴が表れていて、症状によっては治療が必要です。

 

症状としては吐き気や心拍の乱れ、頭痛などがあり、重症時には嘔吐に至る例も報告されています。

 

 

帰宅恐怖症への対処、克服法や注意点

 

よく妻が恐いというタイプの帰宅恐怖症がうつ病の引き金になると言われていますが、最近では限局性恐怖症タイプの帰宅恐怖症を気持ちの問題だと思って対処せず、結果として不安障害を引き起こしているのではないかと指摘されています。

 

症状が気になる場合は医療機関で受診する事をお勧めします。

 

医療機関での治療は主に認知行動療法が用いられ、認知再構成法や森田療法などの技法が組み合わせて使われます。

 

初期の場合は認知行動療法の効果は高いのですが、進行し過ぎてしまうと不安障害と診断される事もあり、薬物療法を長期的に続けて軽減させた後の認知行動療法に切り替える例もあります。

 

家族や周囲の理解を得る事は必須で、周りのサポートが得られると克服へ向かうスピードは一気に速くなります。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

帰宅恐怖症は単に妻や家族が怖いのが原因ではなく、良い知らせに対する予期不安が関係する他の恐怖症がベースとなっている場合もあります。

 

思い切って家族に打ち明け、治療を始める事が有効な選択肢になるのは間違いないでしょう。

 

医師やカウンセラーの下で治療にあたる事で高い効果が得られるとされているので、治療は必ず医療機関で行う事が推奨されています。

 

あなたが帰宅恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。