新聞に対して強い嫌悪を覚えるのは、新聞恐怖症を体験した事のない人からすると理解できないでしょう。

 

それほど新聞恐怖症は理解されにくい恐怖症で、重症化傾向にある事が懸念されています。

 

そういった側面からも、本当に苦しむ本人からすると非常に辛い恐怖症であると言えます。このページでは新聞恐怖症について原因や症状、対処法や克服法について詳しくまとめました。

 

 

新聞恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★★★☆

克服可能度 :★★★☆☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

後述する新聞恐怖症のタイプにもよりますが、生活密着度は全体的に高い傾向にあると言われています。

 

悩む人の数は比較的少ないながらも危険度は高めだと判断されることが多いようです。

 

原因をきっちりと特定する事が克服できる可能性を高める事が分かっており、慎重な診断と治療が求められています。

 

 

新聞恐怖症の原因と症状

 

新聞恐怖症は大きく分けて4つのタイプがあるとされています。

 

タイプによって原因が違うので、まずはタイプを特定する事が重要です。

 

症状は共通して極端な回避行動や動悸、息切れがあり、パニック発作も比較的多く引き起こされていて、症状が共通する事が多い事が正確な診断の妨げにもなっている事が問題視されています。

 

新聞紙の質感に対する恐怖

このタイプでは普通紙と違った新聞紙の質感に対して嫌悪を覚えるもので、特に新聞に触れる事を嫌がります。

 

生理的な感覚が原因になる事が多く、克服へ向けての難易度は高くなる傾向にあります。

 

しかし現代では新聞でなくてもインターネットで情報を入手する事ができるので、大半の人はこの方法で避けており、生活密着度は低くなりつつあります。

 

新聞紙の臭いに対する恐怖

新聞の独特の臭いに対して強い嫌悪を持ち、極端に避けるというタイプが当てはまります。このタイプは新聞に近づく事を嫌がり、新聞を持った人に対しても症状を表すケースもあります。

 

新聞の独特な臭いは紙の素材とインクの混ざり合いによって起こりますが、場合によっては新聞以外の書籍にも反応を見せます。

 

本屋さんに行くと便意が強まるという例がこのタイプの予備軍である可能性が高いとの指定もあり、今後研究が進められていくでしょう。

 

また、書籍恐怖症との関連性も疑われおり、合併が心配されています。回避方法は「質感に対する恐怖」と同様である場合がほとんどです。

 

 

吉報恐怖症からの合併

このタイプは吉報恐怖症が強く関連している事が分かっており、患者数の3分の1を占めると言われています。

 

良いニュースの後には悪いニュースが来ると思い込むのが原因で、不安障害と診断される事もあります。

 

ネットニュースも対象になる事も多く、引きこもりの原因になる事が最大の懸念と言う意見が多くあります。

 

この時点で2つ以上の恐怖症を併発しているので、症状も重くなる傾向にある危険なタイプと言えるでしょう。

 

上記の原因を複数持っているケース

上記の3つのタイプが複合的に原因となっているケースでは例えば「新聞の臭いが嫌いで怖く、触るのも嫌で、良いニュースが来るかと思うとパニックになる」といった状態が挙げられます。

 

実際に25年間も新聞恐怖症に悩まされた女性がおり、複合的な要因が原因となっていた事が分かっています。非常に危険な状態とされており、早期からの治療が勧められています。

 

 

新聞恐怖症への対処、克服法や注意点

 

前述の通り、家族や周囲への理解を求めるのが難しい恐怖症ですが、まずは詳しい症状を訴えて協力を取り付ける事が克服への第一歩となります。

 

治療は医療機関で行う事が推奨されています。治療法は主に認知行動療法が試され、曝露療法や認知再構成法が取り入られます。

 

症状によっては長期化する可能性もあり、不安障害と診断された場合は抗不安薬が初期段階で選択されるケースもあります。

 

最適な治療を受ける事ができれば克服や軽減は早いのですが、原因の特定を間違えると長期化する傾向にあります。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

新聞恐怖症は4つのタイプがあり、それぞれ対処法が異なります。必ず原因を特定し、医師やカウンセラーの下で克服へ向けた治療に取り組む事が原則と言われています。

 

紙の質やインクの人体に及ぼす影響も並行して研究されており、今後も新しい発見がされていくでしょう。

 

あなたが新聞恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。