指で触れる感覚や目に見える質感はとても繊細で重要な情報源となる事が知られています。
しかし特定の質感に対して恐怖を感じる限局性恐怖症が存在し、触感での情報収取が阻害される事で苦しめている人たちがいます。
実は誰もが体験した事があり、その嫌悪が増幅して恐怖症となるとも言われています。このページでは質感恐怖症の原因や症状、克服法について詳しく解説していきます。
質感恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★★☆☆
生活密着度 :★★★★☆
克服可能度 :★★☆☆☆
総合危険度 :★★★☆☆
世の中には色々な質感があります。乾いた質感やヌメヌメとした質感、固い質感など様々です。
これら全てに対する恐怖を統合すると意外と患者数は多いとされています。生活密着度は恐怖の対象によって大きく変わりますが、いずれにせよ完全に避けるのは難しいと言えるでしょう。
生理的な嫌悪が関係する事が多いので完全克服は比較的難しく、基本的には軽減を目指した治療が行われます。
質感恐怖症の原因と症状
質感恐怖症の対象は、ほとんどが「ヌメリ」に対する事が解明されています。
生理的に受け付けられないという理由が突出しており、初めは悪寒を感じる程度だったのが恐怖症としての症状を表し始めるケースが後を絶ちません。
粘膜恐怖症との関連が考えられていましたが、最近では集合体恐怖症(トライポフォビア)との関連を指摘する研究者もいます。
症状としては吐き気や発汗、心拍の乱れなどがありますが、パニック発作に至る例はほとんどないようです。
質感恐怖症への対処、克服法や注意点
恐怖を感じる質感はそれぞれ違うので、できるだけ詳しく伝える必要があります。
特に医療機関で受診をする際はあらかじめ例えや表現を考えておくのがおすすめで、克服や軽減に向けた治療は認知行動療法が主体となります。
認知再構成法が前期に取り入れられ、治療の後期に曝露療法を試される事が多く、医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事で一定の効果を見込める事が分かっています。
まとめ
恐怖の対象となる質感は人それぞれですが、細かいニュアンスを伝える事ができるか、そして家族や周囲の理解を得る事ができるか。この2点が克服や軽減への第一歩であり、近道にもなります。
本能や生理的な部分が関係するので完全な克服は難しいかもしれませんが、医療機関でしっかりと受診すれば大幅に軽減する事ができるでしょう。
あなたが質感恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。