先鋭恐怖症は英語ではAichmophobiaと表記され、先端恐怖症(Belonephobia)とは違う恐怖症として区別されています。
共通する部分はあるものの、恐怖の対象に違いがあるので注意する必要があります。
このページでは先鋭恐怖症の原因や症状、克服法、先端恐怖症との細かな違いについて解説していきます。
先鋭恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★★☆☆
生活密着度 :★★★★☆
克服可能度 :★★☆☆☆
総合危険度 :★★★★☆
先鋭恐怖症は先端恐怖症と共通する部分があり、両方を合わせた場合の患者数は多いとされていますが、先鋭恐怖症に限定するとそれほど多くはありません。
しかし生活密着度は高く、恐怖の対象となる物を完全に避けて生活する事はほぼ不可能と言えるでしょう。
人間の本能が原因となっているケースが多く、完全克服は難しいながらも治療によってある程度軽減は可能だと言われています。
症状によっては職業選択にも関わり、引きこもりのも原因となる事が問題視されています。
先鋭恐怖症の原因と症状
恐怖の対象となるのは鋭利な物の先端部分がほとんどですが、刃物の先だけではなく刃の部分も対象となるケースもあり、先端恐怖症とは違う部分です。
また先端恐怖症は刃物だけでなく、さされた指やアゴなどにも恐怖の対象となりますが、先鋭恐怖症ではこのような例は見られません。
一方で原因は共通する部分が多くあり、予期不安が関連する例と過去のトラウマ体験が関連するケースに大別されます。
症状も共通し、吐き気や硬直、多量の発汗、心拍の乱れなどが挙げられ、重症時では嘔吐やパニック発作に至る例も報告されています。
先鋭恐怖症への対処、克服法や注意点
鋭利なものに恐怖を感じるのは人間の本能として当然の事ですが、強い症状が出る場合は医療機関で治療する事が推奨されています。
多くの場合で認知行動療法が試され、鋭利なものがあっても触れる事がなければ何も起こらない事を経験させる曝露療法(エクスポージャ法)をはじめ、認知再構成法や系統的脱感作法、自己教示訓練法などが組み合わせて使われます。
しかし不安障害と診断されると薬物治療も選択肢に入り、治療も長期化する傾向にあります。
いずれにしても医療機関での治療が望ましく、克服や軽減に向けての高い効果を得られる事が分かっています。
まとめ
先鋭恐怖症は先端恐怖症とは異なる部分があり、慎重な診断が求められます。生活密着度が高く、完全克服も難しいとされる危険な恐怖症だと言えます。
治療は医師やカウンセラーの下で行う事で高い効果が見込まれ、まず家族や周囲の理解を得る事が克服への近道となります。
あなたが先鋭恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。