世の中には様々な種類の恐怖症があり、その数は500種類を超えるとも言われています。
その中でも大きなカテゴリーに含まれる限局性恐怖症もあり、その一つが粘膜恐怖症で、質感恐怖症の限定版とされています。
質感恐怖症の中でも粘膜のみに恐怖を覚える事が特徴で、未だ全容解明には至っていません。
粘膜恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★★★☆
克服可能度 :★★★☆☆
総合危険度 :★★★☆☆
人だけでなく全ての生物の生命活動にとって粘膜は重要な働きを持ち、なくてはならないものです。
粘膜恐怖症に悩む人の数は比較的少ないものの、自分の粘膜に恐怖を感じる場合の生活密着度は非常に高く、避けて生活する事は困難になります。
原因によっては完全克服する事は十分可能だといわれており、早期発見と早期治療が望ましいとされています。
粘膜恐怖症の原因と症状
粘膜に関係するトラウマ体験が原因となる事もありますが、患者の大半は生理的嫌悪を訴え、特に心当たりがないにも関わらず恐怖の対象となる事が分かっています。
比較的多く見られる思春期前後に発症するケースでは年齢を重ねると共に自然と克服できる場合がほとんどで、治療をするかは意見が分かれます。
主な症状は硬直や発汗、心拍の乱れ、吐き気などがあり、重症時では嘔吐やパニック発作に至る例も報告されています。
粘膜恐怖症への対処、克服法や注意点
注意すべき点として、家族や周囲の理解を得にくい事が挙げられます。
苦しくて病院で治療をしたくても周囲が反対し、独自の強引な治療法を実践されたり、精神論で治そうとしてしまうケースが後を絶ちません。
医療機関で受診する前に、しっかりと家族と話し合い、理解を求める事が克服への第一歩と言えるでしょう。
治療は医療機関で行うのが大前提で、医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事で一定の効果を得る事ができます。
治療には認知行動療法が用いられ、スタンダードな治療法として曝露療法(エクスポージャ法)が第一候補になりますが、近年では森田療法や認知再構成法、系統的脱感作法を組み合わせる事でより高い効果を得られる事が分かっています。
まとめ
粘膜恐怖症は質感恐怖症の症例の一つとされ、治療法も手探りの状態が続いています。
思春期以降に症状がでる場合は危険とされ、医療機関で受診する事が推奨されています。
家族や周囲の理解を得た上で克服へ向けた治療に取り組むようにしましょう。
あなたが粘膜恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。