相手の事が嫌いでもないのに触れられると恐怖を感じるという状態は接触恐怖症と診断される場合があります。

 

しかし人によって恐怖を感じる対象や状況が様々である事から、正確な診断がしにくいという特徴も持ち合わせています。

 

このページでは接触恐怖症の原因や症状、克服法について詳しく解説していきます。

 

 

接触恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★★☆☆

生活密着度 :★★★★☆

克服可能度 :★★★☆☆

総合危険度 :★★★★☆

(各評価指数について)

 

接触恐怖症悩む人の数は中程度とされてますが、症状が表れる対象や状況が人によって異なる事から、その数は未知数とも言われています。

 

違和感程度のものから重い症状が出る人、知らない人が対象であるケースや全人類が対象となってしまうなど、十人十色と言っても良いでしょう。

 

生活密着度もまちまちで、我慢できる人もいれば、日常生活や職業選択にも影響し、引きこもりの原因になる恐れすらある人もいます。

 

しかし適切な治療を受ければ克服できる可能性もあり、治療を受けてみる価値が十分にあるのは間違いありません。

 

英語ではHaphephobiaと表記され、日本だけでなく世界中で見られる恐怖症です。

 

 

接触恐怖症の原因と症状

 

特に異性のあまり知らない人に触れられると反射的に避けてしまうケースが多く、特に頭や肩を触れられる事に強い嫌悪を表す人が多いようです。

 

影響が多いシーンは満員電車や美容院、病院などが多く、普段は社交的な人でも症状に悩む人は多くいます。

 

外国人と握手やハグする事に恐怖を感じるという例も比較的多く、対象が絞られている場合は男性恐怖症外国人恐怖症との関連が指摘されています。しかし例え親が相手でも症状を表す事もあり、一概には決められません。

 

対人恐怖症が原因とする説や、暴力を受けたなどの過去のトラウマ体験が原因となっているとも言われ、専門家の中でも意見が分かれています。

 

アメリカから入った報告例では、実際に素肌に触れられると痛みを感じるという男性のケースもあり、決定的の原因は未だ分かっていません。

 

症状は強い嫌悪や動悸、心拍の乱れ、吐き気などがあり、重症時には嘔吐やパニック発作に至る例も確認されています。

 

 

接触恐怖症への対処、克服法や注意点

 

一番の問題点として、接触恐怖症だと自覚せずに一人で抱え込み、社会から遠ざかって行ってしまい、重症化していく事が挙げられます。

 

まずは周囲や家族、パートナーの理解と協力を得る事が克服へ向けての第一歩となる事は間違いありません。

 

治療にあたっては、よほどの重症でない限り薬物治療より認知行動療法が優先されます。

 

実際に触れらても何も何も起こらない事を確認する曝露療法(エクスポージャ法)をはじめ、系統的脱感作法などが組み合わされる事が多く、近年では森田療法の効果にも期待が高まっています。

 

しかし独自の方法で治療を試みると逆に重症化を招くリスクがあるので、治療は必ず医療機関で行うのが前提となります。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

接触恐怖症は対象や症状によっては自覚しにくく、発見が遅れやすい恐怖症です。

 

対象や触れられる場所、タイミング等が限定されている人もいれば、どんな状況でも症状が出る人もおり、重症時は日常や社会生活に大きな影響が出る事もあります。

 

治療にあたっては必ず周囲や家族の理解と協力を得た上で、医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事が推奨されています。

 

あなたが接触恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。