黄金恐怖症は金属恐怖症の限定的な例と考えられてきましたが、現在では否定する医師や研究者が増えており、改めて意識されてきている恐怖症です。

 

英語ではAurophobiaと表記され、原因によっては全く別の限局性恐怖症と診断される事もあり、未だ完全に解明されていない事を問題視する意見も多く聞かれます。

 

このページでは黄金恐怖症の原因や症状、克服法を詳しく解説していきます。

 

 

黄金恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★☆☆☆

生活密着度 :★★★☆☆

克服可能度 :★★★★☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

黄金恐怖症に悩む人の数は比較的少ないものの、その分周知が進んでおらず、苦しむ症状は大きくなる傾向にあります。

 

日常で黄金を避ける事はある程度できますが、症状の進行具合によっては恐怖を感じる対象物が幅広くなる事で生活密着度は高まります。

 

一方で有効な克服方法も確立されており、医療機関での受診が有効である事が分かっています。

 

 

黄金恐怖症の原因と症状

 

黄金恐怖症は金属アレルギーとは違い、嫌悪ではなく恐怖を感じて症状が出る事が判断基準となります。

 

この事から、アレルギー恐怖症との強い関連が疑われています。また色恐怖症黄色恐怖症を合併している例も多く、黄金そのものだけでなく黄金色や黄色のような似た色も恐怖の対象となり、症状が深刻化していくケースも見られます。

 

マイナーな部類と言える恐怖症を理解してもらうのは時間がかかったり理解してもらえない事も多く、引きこもりの原因になってしまう点も注意が必要でしょう。

 

過去にはお金恐怖症との関係が指摘されていた時期もありましたが、合併例がほとんどない事から現在では別の恐怖症として扱う事がスタンダードとなっています。

 

他には光る金属に違和感を感じる事が原因になっていたり、過去のトラウマ体験が原因になったり、原因に心当たりがないというケースがあります。

 

症状としては硬直や吐き気、発汗、心拍の乱れなどが見られ、重症例では想像しただけで嘔吐やパニック発作に至るケースも報告されています。

 

 

黄金恐怖症への対処、克服法や注意点

 

前述の通りなかなか理解が得にくい恐怖症なので、まずは家族や周囲へ理解とサポートを求める事が克服への第一歩となる事は間違いありません。

 

その上で医療機関を受診し、医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事が推奨されています。

 

治療には認知行動療法が優先され、特に実際に医師の立ち合いの元で黄金に触れてみて安全を確認していくという曝露療法(エクスポージャ法)の効果が高く、ほとんどのケースで治療の第一候補として採用されています。

 

また重症例では系統的脱感作法と組み合わせる事もあり、いずれも有効な治療法として間違いない事が確実視されています。

 

しかし不安障害と診断されるケースでは薬物治療が試される場合もあり、治療期間も長期化してしまう傾向にあります。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

黄金恐怖症は現物だけでなくその色にまで派生する可能性のある恐怖症で、周囲のサポートが得られにくいのが特徴です。

 

研究者の中でもその扱いに関しては意見が分かれており、今後も新たな研究勧められていくでしょう。

 

一方で治療によって克服できる可能性は高いものの独自での荒療治は危険とされており、必ず医療機関で受診した上で克服へ向けた治療を行う事が勧められています。

 

あなたが黄金恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。