沸騰している湯に触れる事は誰でも怖く感じるものですが、沸騰恐怖症は限局性恐怖症として症状を表す点で通常の反応とは異なるとされています。
他の恐怖症が関係しているとも言われており、症状によっては十分な注意と対策が必要な恐怖症である事が分かっています。
このページでは沸騰恐怖症の原因や症状、克服法について詳しく解説していきます。
沸騰恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★★★★
克服可能度 :★★★★☆
総合危険度 :★★★☆☆
沸騰恐怖症に悩む人の数は比較的少ないとされていますが、後述する関連する他の恐怖症も含めると中程度にまでなると考えられています。
沸騰状態を日常で完全に避ける事は困難な事から生活密着度は非常に高く、症状によっては死活問題となり、職業選択はおろか引きこもりの原因になる事も危惧されます。
一方で完全克服ができる可能性が高い事も分かっており、症状によっては治療を始める価値のある恐怖症である事は間違いないでしょう。
沸騰恐怖症の原因と症状
沸騰という現象に対して恐怖を感じる原因は他の恐怖症にある事が確実視されています。
恐怖を訴える人の大半は湧き出る気泡に対してや熱湯が飛び散る危険性、爆発するのではないかという事に強い不安を示します。
これらのデータを統合すると関連する恐怖症は集合体恐怖症、泡恐怖症、熱湯恐怖症、爆発恐怖症、鍋恐怖症など多岐に渡る事が分かります。
多数の恐怖症を同時発症する可能性を考慮すると、放置する事は非常に危険である確実と言っても過言ではありません。
主な症状は極端な逃避行動や硬直、吐き気などがあり、重症時では想像しただけで嘔吐したりパニック発作に至る例も確認されています。
沸騰恐怖症への対処、克服法や注意点
幼少時に沸騰恐怖症の症状が見られる場合は年齢を重ねるとともに思春期を過ぎれば自然と克服できているケースが多く、治療をするかどうかは医師の判断によります。
しかし成人してから症状に悩まされる場合は医療機関で受診した方が良いでしょう。
基本的な治療法は認知行動療法で、沸騰している湯の近くにいても何も起こらない事を確認する曝露療法(エクスポージャ法)や認知再構成法を組み合わせる事がスタンダードですが、近年では森田療法の効果も高い評価を得ています。
相当な重症でなければ薬物療法が優先されることはほぼありません。
沸騰恐怖症の治療の注意点として周囲や家族の理解を得にくい事が挙げられるので、必ず理解を得る事が克服への第一歩となります。
また独自での治療は症状の悪化に繋がる危険性があるばかりか、不安な状態で沸騰した湯と対峙すると火災や火傷などの大けがを負うリスクがあるので、治療は医療機関で行うのが大前提となります。
まとめ
沸騰恐怖症は他の限局性恐怖症が原因になっている事が多く、色々な恐怖症を合併する事が問題視されています。
自分自身や家族間で無理に治そうとすると思わぬ事態になりかねないので、治療は周囲の協力を得た上で医師やカウンセラーの下で治療に取り組む事が推奨されています。
あなたが沸騰恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。