厄年は数え年(満年齢+1)で適用される事がほとんどで、男性では25歳と42歳、女性では19歳、33歳、37歳とされています。

 

その前後1年は前厄、後厄とされ、災難に十分注意する必要があります。日本で根強く信じられる風習である「厄」ですが、恐怖を感じて症状を表す例が報告されています。

 

その詳細をページで詳しく解説していきます。

 

 

厄年恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★★★☆☆

生活密着度 :★★★★☆

克服可能度 :★★★★☆

総合危険度 :★★★☆☆

(各評価指数について)

 

厄年は誰でも嫌で怖く感じるものですが、恐怖所に悩む人の数は中程度とされています。

 

しかし誰もが年を取りいつかは厄年となるので生活密着度は高いとされています。一方で適切な治療によって完全克服できる可能性は比較的高く、早期の治療がカギとなります。

 

後述する原因によっては危険度が高まるので注意が必要な恐怖症です。

 

 

厄年恐怖症の原因と症状

 

厄年恐怖症の患者のほとんどが親族を厄年に亡くした、もしくは重病になったという共通点がありますが、遺伝との関わりは確認されていません。

 

しかし厄年は身体のバイオリズムが変化する時期である事が分かっている見地から、遺伝との関連を専門的に研究する学者もいます。

 

厄年というもの自体に明確な根拠がないので、厄年恐怖症となると原因がさらに特定しにくくなります。

 

多いとされるのは1回目の厄年で苦しい経験をした事が原因になる事、親族や親しい人が厄年でくるんだり亡くなったりした事が原因になるケースですが、稀な例では厄年の自分が他人にどう見られるかという、対人恐怖症に似ている例も発見されています。

 

他には予期不安が強く出る事が原因となっている場合もあり、症状によっては不安障害と診断される事もあります。

 

症状は動悸や発汗、心拍上昇がありますが、重症時の例では想像しただけで嘔吐したり、厄年の人に対する極端な回避行動も見られます。

 

 

厄年恐怖症への対処、克服法や注意点

 

15歳までの幼少期で症状が見られる場合は、不安障害でない限りほとんどのケースで治療する必要はなく、年齢を重ねていく内に軽減され、いつの間にか克服できている事がほとんどです。

 

25歳以上の成人が恐怖症としての症状を表す場合は医療機関での受診が推奨されています。

 

克服へ向けた治療は認知行動療法が採用されますが、代表的な技法である曝露療法や系統的脱感作法は避けられる傾向にあります。

 

近年注目を集める森田療法や安定した効果を期待できる認知再構成法を組み合わせて治療にあたるのが高い効果を得られるとされています。

 

また、自分自身の厄年が終わったにも関わらず依然恐怖を感じる場合は不安障害と診断される事が多く、薬物治療で対処が検討されます。

 

この場合は治療が長期化する傾向にあるので、家族や周囲の協力が必ず必要になります。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

厄年恐怖症の引き金となる原因は一つではなく、原因や症状によっては慎重に対応するのが必須となります。

 

家族や周囲の理解を得た上で治療を開始する事が必要で、治療は必ず医師やカウンセラーの下で行うようにしましょう。

 

あなたが厄年恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。