世の中には様々な恐怖症がありますが、カレー恐怖症というものもあります。

 

日本人にはなじみの深いカレーですが、カレーに恐怖を感じる理由は人それぞれで大きく異なる傾向があり、中には驚くような例もあります。

 

このページではカレー恐怖症の原因や症状、克服法について詳しく解説していきます。

カレー恐怖症とは?

 

悩む人の多さ:★☆☆☆☆

生活密着度 :★★★☆☆

克服可能度 :★★★☆☆

総合危険度 :★★☆☆☆

(各評価指数について)

 

日本人でカレーが嫌いという人は珍しいと感じる方も多いと思いますが、実際にカレー恐怖症の例は日本国内でも確認されています。

 

悩む人の数は比較的少なく、カレーを避けて生活する事も可能である事から総合的な危険度も低めと考えて良いでしょう。

 

しかし症状によっては注意が必要な場合もあります。

 

 

カレー恐怖症の原因と症状

 

カレー恐怖症の原因として一番多いのが頻繁にカレーを食べる機会が多かった時期があり、それが原因でカレーに対する嫌悪が恐怖症に発展したケースです。

 

他にもインドを旅した時に安価なカレーを毎日食べ続けた経験が苦しい旅と共にトラウマになり、カレーに対して恐怖を感じるようになった例も報告されています。

 

人によって特定のカレーの種類に限定される場合もあり、特にカレーが嫌いでもないのに恐怖症だという稀なケースもあります。

 

日本では欧風カレーが家庭での定番ということもあり、国内でカレーを食べ過ぎた事による恐怖症である場合は欧風カレーに限定的な恐怖を感じる事が多いようです。

 

逆に海外でトラウマ経験になった場合はいわゆるスパイスカレーのみに恐怖を感じるようです。

 

欧風カレーに恐怖がありながらもスパイスカレーは好きな人や、スパイスカレーに恐怖を感じるのに家庭的な欧風カレーはむしろ好きだという例も多数あります。

 

症状としては緊張や食欲の減退、吐き気などが挙げられますが、パニック発作にまでなる例は今のところは報告されていません。

 

カレーがとても嫌いという人は意外と少なく、たまには食べたいと思うそうですが、実際に食べ始めるとスプーンが止まって食べられないという症状に悩まされるケースもあります。

 

 

追記:実際にカレー恐怖症の人へのインタビューに成功しました。

 

カレー恐怖症患者(R.Kさん/34歳/男性)

Q. カレー恐怖症に陥った原因に心当たりはありますか?

A. 大学時代にインドへ一ヶ月ほど旅行に行きました。かなりの貧乏旅行で贅沢は一切できないような旅です。その期間、現地で食べるものは日本であるようなカレーではなく、ローカル屋台みたいな所のカレー一択で毎日食べ続けました。他にも食べるものはあるのですが、それが一番安かったんです。それがちょっとトラウマ体験っぽくなったようです。

 

Q. 症状はどんなものが出ますか?

A. 完全にスプーンが止まってしまい、脂汗が出ます。周囲からは顔色が悪いとも言われますね。

 

Q. カレーを避ける事は不可能なのか?

A. 実はカレー自体は好きでたまに食べたくなるんです。でも自分が食べられないカレーかどうかは実際に一口食べないとわからなくて、その基準も分からないんです。特定のスパイスに反応するわけではなさそうで、香りでもあらかじめ判別する事もできません。本格的な仕様であるほど症状が出ている気もしますが、絶対的な基準はありません。ただしココナッツ系のカレーでは症状が出た事はないですね。

 

Q. 実際にカレー恐怖症で困っている事は?

A. 一口食べてそれが食べられないカレーの場合、全て残してしまう事になるので、初めて行くお店や初めて食べるメニューを選ぶ時は最悪の事態を想定して必ず代わりに食べてくれる人と行く必要がありますね。ただ一緒に行く人は私の分も食べる事になるかも知れないので、なかなか来てくれず、結局今まで食べた事のあるカレーしか口にする事ができないのが最大の悩みですね。あとは周りが理解してくれない事でしょうか。「頑張れ」と言われても努力ではどうしようもないんです。

 

この方の例はあくまで一例ですが、過去の体験が元になる事が多いようです。しかし周囲でカレー恐怖症という言葉を聞いた事がないようなので、珍しい恐怖症と言えるでしょう。

 

 

カレー恐怖症への対処、克服法や注意点

 

最近では昔ながら欧風カレーだけでなく様々な国や文化を元にしたスパイスカレーも多く、多様化しています。

 

そういった事から、特に外食の場合、カレーが食べたいのに実際にその店の味を味わってみないと食べられるかどうか分からないという事に悩まされるケースが増えています。

 

克服へ向けた治療を実践する場合は認知行動療法が最優先となり、投薬治療はほぼないと言えるでしょう。医師やカウンセラーの指導の下での曝露療法や認知再構成法が有効とされており、高い効果が期待できるようです。

(各恐怖症に有効な治療法の一覧)

 

 

まとめ

 

カレー恐怖症は珍しい部類の恐怖症とされていて、工夫によっては日常生活への影響を限定的にする事が可能です。

 

しかし克服する事を目指すのであれば、医療機関での受診が一番の近道となります。

 

あなたがカレー恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。